籠目で暑気をはらう

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竹籠の編み方として、もっとも有名なものの一つが六つ目編み。
六本の竹ヒゴでできる編み目のことは、籠目とも呼びます。

隙間の大きな編み方ながら、六角形の目の周りに三角形ができるため、隙間の大きさに比べてずっと堅牢で、屋外で落葉を集めたり農作業に用いられたりと実用的な編み方。そのかたちを引用した「落葉籠」として、茶席の花籠や炭斗にと、用途や寸法をかえて座敷に上がることも。

夏の盛り、気分だけでも涼感を得たいと、風を感じる大きな編み目に風船葛を入れてみました。

六つ目の籠に風船葛

六つ目の籠に風船葛



両の掌に乗るほどの大きさに編んだ籠は、古色をつけておりますが、拙作の新しい籠です。打ち捨てられた古い道具に夏草が蔓を伸ばし、幾つかの季節が繰り返されて土に還ってゆく、そんなイメージを小さな世界に込めて。

六つ目は実用に適した編み方だけに、用途を持たない、ただただ小さな籠は見かけることが少なく、茶席に向けて意図して作られた六つ目の籠では普段使いには仰々しい。それならば、ただの籠を自分で作りましょう、というわけで幾つか作りました。

ことしの夏はとても暑く、そしてしぶとい。
籠目から流れる涼気では正直なところ追いつきませんが、それでも昼の時間はすこしずつ短くなり、風船葛は来年のための種子を用意しはじめています。うんざりしながらも、過ぎようとする季節にすこし寂しくなる、そんな時間のちょうど真ん中で。

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