初田 徹

コーヒー豆 雨のつづき

“sirimiri” から雨のつづきへ

調布市にある手紙舎を訪ねました。 手紙舎へ足を運ぶのは、およそ一年ぶりの二度目で、今回の目的地は三階の展示室「トロワ」。ヤマグチアキヒロさんとオザワアユミさんによる展示 "sirimiri" にお邪魔するため。ヤマグチさんの展示を訪ねるのも、昨年の個展 "LITTLEGLOWTH"以来の二度目です…

メガネコーヒーにて

役目と形

じぶんで企画する小さな展覧会を、およそ年に一度のペースで催しています。 会場としてつかわせていただくのは、街の美容室やカフェなど、本来は展示のために用意されたのではない空間で、その場その時に応じた展示を試みることが、ここ数年の私にとってたいへん重要な創作の一部とも言える行為になっています。 …

ほはば鼎談2

ほはばの鼎談 1980【後編】

 ■移動とともに人生が進んでいく 初田 東京はどのタイミングですか。 荒木 イタリアから帰国したときですね。イタリアに行った段階から、わたしはイタリアが好きだけど、住みたくないと思ってたんですよ。イタリアを歩いていると好きな家具とかいっぱい見かけるわけです。でも、買えないんですよ。お金もないし、…

ほはば鼎談1

ほはばの鼎談 1980【前編】

「ほはばのデザイン」に集まっているのは 「ものづくりを生業としている」 ということをのぞけば、出身地も職種もバラバラの6人。 と思っていたのですが、メンバーのうち3人が同い歳(1980年生まれ) であることが判明し、この鼎談の企画がもちあがりました。 1980年。日本の自動車生産台数が…

2016年春の桜

サクラサク、くりかえす

東京の桜が開花しました。 つめたく青く澄んだ冬のような空を背景に咲く梅も美しいものですが、空の見えぬほど満開に咲かせる桜の花と散った後の鮮やかな若葉は、ほんものの春の訪れを告げるようで毎年のことながら気分の明るくなるもの。 桜の咲く風景はとくに印象的で、どの道のどこにどんな桜の木があるの…

いまは鉛筆よりもシャープペンシルを愛用している。

1ダースのおまじない

ことしの大学入試センター試験がはじまりました。 大学のみならず高校や中学、小学校などなど「戦争」とも形容される受験の実戦がはじまろうとしています。ことし三度目の年男となった私には遠い昔のことながら、かつてはその戦を経験したひとり、入試の合否に将来すべてが掛かっているかのような必死の戦いでした。…

『純喫茶へ、1000軒』とマッチ。そして『純喫茶コレクション』

珈琲と一冊に集う『純喫茶へ、1000軒』

純喫茶についての新しい本が8月7日に、アスペクトから刊行されました。 その名も『純喫茶へ、1000軒』 著者はブログ「純喫茶コレクション」を運営し、同名の書籍をPARCO出版から2012年に世に出されている難波里奈さん。昼間は会社員として働きながら、平日の夜と休日とで純喫茶活動に勤しまれ、こ…

六つ目の籠に風船葛

籠目で暑気をはらう

竹籠の編み方として、もっとも有名なものの一つが六つ目編み。 六本の竹ヒゴでできる編み目のことは、籠目とも呼びます。 隙間の大きな編み方ながら、六角形の目の周りに三角形ができるため、隙間の大きさに比べてずっと堅牢で、屋外で落葉を集めたり農作業に用いられたりと実用的な編み方。そのかたちを引用した…

ヒマワリを日傘にする狩人。

おとこも日傘をさしてみようよ

「モノクルをはめてみようよ」という唐突な手招きに遭遇したのは、高校生の頃。植草甚一氏のエッセイを再録した『古本とジャズ』(ランティエ叢書)においてでした。 モノクルとは片眼鏡のこと。怪盗紳士ルパンだとか、昔の欧州の政治家や軍人が眼窩に装着していそうな、怪しい光を帯びたアレです。「はめてみようよ…

実物と自筆のイラストによるコンパス。
「ほはば」のアイコンに選んだ道具です。

はじめの一歩の刻みかた

「竹割り三年」という言葉があります。 「〇〇三年」は、仕事における初歩の習得について示す際の常套句で、竹の場合にはまず「割る」が重要であること、この言葉から理解できます。「割る」は加工の動作として大雑把なイメージがあるかも知れませんが、はじめの一歩はその後の歩みに大きな影響を及ぼすもの。大胆かつ慎…